140字以上つぶやき

主にゲームの事とか。気まぐれで別の何か。

【Re:レビュー】PhotoFast 4K Gamer+を使い込んでみた話


サムネ画像


どうも。あずきです。
 
以前リアルタイムレビューという形でPhotoFast 4K Gamer+というガジェットを紹介したのですが、その記事が思ったより伸びてるのと、自分が使ってみて色々と思うところがあったので、リレビューという形で改めて記事にすることにしました。
これから購入を検討している方の参考になれば嬉しいです。

↓ 過去の記事 ↓
azukiss.hatenablog.com
 


購入前の注意点

入力元がFHD(1920×1080)じゃないといけない

以上でも以下でもダメでした。つまりiPhoneAndroid端末などから有線出力したときに16:9以外の出力になると映りません。一応Chromecastなどのミラーリングを使うと映るようです。
 

出力先が4K(3840×2160)かつ8bit対応じゃないといけない

モニターが4Kじゃないとダメです。2K/WQHD(2560×1440)やウルトラワイドだと映らないようです。また4K/8bit以上に対応している必要があります。最近の4Kモニターであれば問題ないかと思いますが、4K出たての頃のものや安いものを使っている場合は要注意です。
 

端末相性がある

PS4(Pro)、PS5、Switch、ノートPCでは動作確認しましたが、FHD出力できないスマホ(iPhone11、ROG Phone 5)は動作しませんでした。出力解像度の問題だと思いますが、ゲーム機向けのアイテムなので、ゲーム機以外のものと適合するかは不明です。
 
 

ぶっちゃけ、誰向けの製品なの?

この商品、間違いなく画期的なアイテムではありますが、誰におすすめしたいか?という話になるとすごく難しいものになります。
というのも、FHD(1080p)を4K(2160p)にアップスケーリングしてくれるため画質は上がるのですが、その恩恵を得るためにはわざわざ4Kモニター(TV)を用意しなければならないという問題があります。
そもそもこの商品を購入しようと思ってる人は4Kモニターくらい持っていると思いますが、この商品のために4Kモニターの購入を検討しているのであるなら、ちょっと考え直したほうがいいと言わざるを得ないというのが使用者としての所見です。
 
4K Gamer+が1.5万円、それなりに発色のいい4Kモニターが4万円として合計は5.5万円になりますが、5.5万円あれば発色も反応速度もよく、高リフレッシュレートかつ多機能なFHDゲーミングモニターをサイズ問わず選べます。というかこっち買う方が圧倒的にいいです。そもそも高性能なFHDモニターでも発色がいいので、ゲームを4Kでやる理由ってあまりないんですよね・・・(実体験)
じゃあ4Kモニターを持ってる人全てに勧められるのか?という話ですが、それも違うと思います。この商品はFHDの解像度を4倍にしてくれるものであって、本当の4Kにしてくれるわけではないというのがミソになります。
 
4K Gamer+の仕様について詳しく解説しようとすると長くなるので割愛しますが、簡単に言えばFHD(1920×1080)から4K(3840×2160)に変更するために、1ドットを4分割し、境界線を補完するアイテムになります。
つまり、元の映像がガビガビだと、4Kにしたところでガビガビになります。僕が最初に使ったときに違和感を覚えたのもこれが理由になります。
率直に言ってしまえば、Nintendo Switchでは大きな恩恵は得られないということです。
 
Switchは携帯ゲーム機としては優秀ですが、据え置きハードとして高画質かつ高フレームレートを安定して出力するには圧倒的にパワー不足であり、映像の質はどうしても落ちがちです(そもそもSwitchのターゲット層ではなく、決してSwitchを貶めているわけではないので一応補足)
ゼルダの伝説BotWやポケモンといったSwitch専売タイトルは比較的最適化がされている一方、モンハンRiseなどの複数のストアで販売しているゲームは(基本的に)PCでの動作を想定しているものが多く、マシンスペックが足りないSwitchでは動作の安定のため映像美やフレームレートを捨てざるを得ないのが現状です。これは仕方ないことですが、この仕様と映像美を追求する4K Gamer+のデザインの相性はあまり良くないのではないかと思います。
 
で、ここまでダラダラと話していて「結局、誰向けの商品なの?」という話ですが、僕の結論は
 
4Kモニター(TV)を普段使いしている人
PS4 Pro/PS5やXSS/Xを使っていて4Kに強い憧れがある人
4K/60fps録画ができるキャプボを持っている動画編集者
 
にオススメの製品だと思います。
 
ここから先は僕の結論に対する解説(長い)なので、暇な方はゆっくりしていってね
 
 

オススメ①:4Kモニター(TV)普段使い兄貴姉貴

見出しの通り、普段から4KモニターやTVでコンテンツを再生していて、FHD〜2Kまでのモニター類を一切使わない人には十分オススメできると思います。
4KモニターでFHD解像度の映像を見ると、引き伸ばしている関係でどうしても映像が荒くなり、ちょっとテンションが下がります(※感じ方には個人差があります)。しかし、このアイテムを使えば解像度のギャップを埋められるので、FHDと4Kを混ぜながら使用しても違和感は生じにくいと思います。
 
4K Gamer+の入出力は1つなので、HDMIセレクターと併用することで、モニター1面で複数のFHD出力機器を4K化して楽しむことができます。
 
接続方法の参考図

 
 

オススメ②:PS4 Pro/PS5かXSS/X所持かつ4K憧れマン

やはりこのアイテムの最大の利点としては、出力側はFHD/60fpsを安定出力できれば良いという所にあります。
逆に言えば、2Kや4Kを安定出力できるのであれば、このアイテムは無用ということになります。
 
家庭用ハードの中ではパワーのあるPS4 ProとPS5に内蔵されているGPUは、PCのdGPU(GeForceRadeon)と比較すると、それぞれ(GeForceの)GTX1060とRTX2060superに匹敵すると言われています(正しくはPSのGPUはiGPUですが、ややこしいので割愛)
この記事を書いている時点の最新世代がRTX30シリーズで、近々RTX40シリーズが発表されることを考えると、型番としてはやや(PS4 Proはそれなりに)古い世代のスペックではありますが、GTX1060は現在発売されているPCゲームの要求スペック基準ですし、RTX2060sは最新モデルのミドルクラスモデルであるRTX3060と同等以下程度のスペックを有していることを考えると、FHD/60fpsで安定したプレイが可能です。PSが60fpsに絞っていることも相まって、PSと4K Gamer+との相性は非常に良いと思います(一応PS5は120fps/VRRに対応しているが、4K Gamer+は60fpsまでしか出力できない)
Xbox Series S/XのGPUPS4 Pro/PS5と同等程度のスペックであるため、同じように4K Gamer+との相性は良いと思われます(XSS/X未所持のため使用できるかは不明)
 
当然ながら、エントリー〜ミドルクラスGPUを搭載したPCでも4K Gamer+は活躍(?)します。
最近はCPU内蔵のiGPUのスペックが高くなり、4Kの画像や動画再生出力も安定して可能なくらいのスペックに仕上がっています。しかしゲームをするにはまだまだスペックが不足しており、4KはおろかFHDですら60fpsを安定出力できるか怪しいくらいです。だから、安定してゲームを遊ぶためにはdGPUが必要だったんですね(メガトン構文)
ただし、ゲーミングPCの場合は画質を諦める代わりに高フレームレートでゲームを楽しむことができるという選択肢があります。低〜中画質&ヌルヌルグラフィックを取るか、高画質&疑似4Kを取るかは好みによるところになります。ちなみに僕は快適にゲームをするならフレームレートが高い方が好きなので、前者の方がいいです。
 
PS5の4K出力と4K Gamer+による擬似4Kの比較動画を載せているので、気になる方は是非参考にしてください(埋め込みだと4K再生不可かもしれないのでリンク先推奨です)
 
※投稿動画が著作権的にアウトだったらしいので、新しく動画作成中です。
[2023/7/18追記]動画更新しました

↓ 参考動画リンク(ようつべ)↓
youtu.be
4K Gamer+比較 - YouTube
 
MHW:IBの拠点『セリエナ』を一周した動画です。
前半がPS5のナチュラル4K、後半が4K Gamer+を使ってアップコンバートした疑似4Kになります。
 
 

オススメ③:4K/60fps録画環境がある動画編集者

僕はよく動画をいじっているのであるあるだと思っているのですが、4Kの動画って用意しにくいんですよね(唐突な自語り)
特にゲームのムービーを高画質で保存したい時に困ることが多く、頻繁に録画しているデレステスマホ版もDMM版も4Kに対応していないため、MVを4Kで録画するためには一手間加える必要があります。アップスケーリングしてくれる外部ツールや、録画した動画の解像度を変えてくれるアプリはありますが、手間暇を考えるとリアルタイムで4K化してくれることに越したことはないです。
 
もちろん出力側が4K/60fpsの出力に対応していることが理想ですが、実は4K/60fpsを高画質かつ安定して出力することは難しく、相当なマシンパワーが求められます。ちなみにPS5とXSXでは高画質4K/60fpsの出力にはパワー不足です。オススメ②の最後に張り付けた動画を見てどう感じるかは人によると思いますが、僕はややパフォーマンスを落として出力している4Kよりも、フルパワーで出力したFHDを4K化した映像の方が綺麗だと感じました。
 
このアイテムを使うことで(疑似的ではあるものの)簡単に4K動画を量産することができるので、ハイエンドなキャプチャーボードと録画に耐えうるハイスペックPCさえあれば可能性が広がるため、ある種ゲーマーよりもクリエイター向けのガジェットとも言えます。もうお前4K Creater+名乗れ
 
 
余談ですが・・・
4K/60fps対応のハイエンドキャプボを探していて、Amazonの商品説明に悩まされている方へアドバイスなのですが、USB3.0(3.2Genまで含む)までのスペックでPCに接続するキャプボは、USBの通信速度の関係で4K/60fps録画には(基本的に)対応できません。
4K/60fps録画に耐えられるのはThunderbolt3
かそれ以上のインターフェースを採用
or PC内蔵型(PCIe接続)のキャプボに限られます(一部例外あり)ので、参考にしてください。
僕の知る限りでは、
 
AVerMedia
・GC555(Thunderbolt3外付け型)
・GC573(内蔵型)
 
Elgato
・4K60 S+(スタンドアロン外付け型)
・4K60 Pro(内蔵型)
 
の4つが主流かつ人気製品になっているようです。
僕はAVerMediaのGC573を愛用していますが、パススルー機能を使わなくてもほとんど遅延がないので、とてもオススメです。ただし内蔵型なので、それなりにスペックのいいデスクトップPCが必要になります。
 
↓ 紹介した商品リンク(Amazon)↓
 

 
 

一番向いていないユーザー

ぶっちゃけ言います。PS4 Pro/5もXSS/XもPCも4Kモニターも持っていないSwitch単ユーザーです。Switchをターゲットにした製品なのにたまげたなぁ
理由は前述したとおり、このアイテムが正規の4Kにするものではなく、FHDを4Kモニターに映しても違和感ないようにする程度の製品だからです。出力解像度を下げれば圧倒的な画質や安定したフレームレートを得られるPS5やXSS/X、金を積めばいくらでもスペックを盛れるPCとは異なり、Switchはどうあがいても出力される画質が落ちます。「だからこそ少しでも高画質で遊びてぇんだ!!」という人もいるかもしれませんが、僕の偏見ではSwitch単ユーザーは4Kモニターを持っていないと思いますし、『ちょっと』解像度を上げるために5.5万円も出すのはアホくさいと思うので、5.5万円も出せるなら是非有機ELパネルを採用したFHD高リフレッシュレート対応のゲーミングモニターを購入してください。疑似4Kよりも『もっと』高画質で遊べます。
 
 
 
というわけで3か月ほど使ってみての感想でした。とてもユニークな製品であるため注目度は高いようですので、購入を悩んでいる人の参考になればいいなと思います。希望があれば比較動画などの作成は可能ですが、ネットを探すと比較動画がたくさん転がっているので、僕の投稿を待つよりそちらを探す方が圧倒的に早いです(牽制)
個人的には『ナシよりのオススメ品』ってところですかね。お金に余裕があれば買ってみるのはいいかもしれないです。というか買って後悔しても僕は知りませんし、責任は取りません。
 
そんな感じで。

[rakuten:gadgetmart:10027558:detail]
 

 
 
おしまい